合歓の木
歩道を覆うように茂った合歓の木は 初夏の日差しをやわらかく透かしてくれます。
10年前に工場廻りに植えた樹木のうちで もっとも大きく育ちました。
羽状の葉は 日が落ちると眠るように閉じて 垂れ下がります。
薄紅色の糸状花は 6月の風に乗って 風車のように可憐な散り方で 歩道を埋めます。
道行く人が日傘を傾けて 舞い落ちる合歓の花を手のひらで受けました。
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涼しげに 合歓の木仰ぐ 木陰びと
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(佐々連)
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Nobuhiko Yamada