南国の花「デイゴ」 |
沖縄を旅すると、きまって目に留まるのがこの花です。 そして、きまってこう尋ねるのです。
「この花なんて名前ですか?」
土地の人は訛って
「デァーゴ」
と教えてくれるのですが、聞き返す勇気がなく すぐに忘れてしまいます。
でも、あの深紅のゴクラクチョウのような花の面影は いつまでも消えません。
豆の鞘みたいな蕾をつまむと、柔らかく豊な気分になります。
この鞘が開いて ゴクラクチョウのように咲き、咲いて程なく ポチョンと落ちてしまいます。
未練もなく。
羽子板の羽根のように。
ちょっと意外なのは 花の付け根に一本の棘があることです。
5月の終わり頃から 8月にかけて、3回もはなを付けることがあります。
梯姑、デイゴとも。別名 海紅豆。
~ くれないに晴天を染む梯姑花 ~ (佐々連)
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