はなかいどう(花海棠) |
いま、桜が盛り。
桜に人の目が奪われている傍らで、木々の花、草々の花たちは、 それぞれの美しさで 春の訪れを喜んでいるようです
花海棠も、そのひとつ。
鮮やかな若葉とともに うす桃色の房花を垂れて咲く風情は、
女性へ変身する間際の少女のような、
かわいらしさの中に 密やかな艶を感じさせます。
楊貴妃の故事から
「睡(ねむ)れる花」 の異名を持つそうで、
悩める美人に喩えられるのも うなずけます。
秋になると、小さな赤い実をいっぱい みのらせます。
その風情も、楽しみのひとつです。
~ 海棠や 白粉に紅を あやまてる ~ (蕪村)
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