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石榴の赤は えげつなくなんかない



先入観というやつは、正しい判断を狂わす 大きな要因だと、
石榴をみるたびに 思います。





石榴の実が ざっくり割れた口から 毒々しい赤色の粒々を覗かせているのをみると、
小さいころ トタン板で足を切ったときの記憶、
パックリ口をあけた自分の肉が蘇って、
石榴の赤は えげつない色の代名詞でした。





いま、地面に散り落ちた石榴の花びらの赤を、とても美しいと感じます。

こんな鮮やかな赤は、石榴しか 出せないでしょう。

石榴の赤は、決して えげつなくなんか ありません。




~ メス当てる 乙女の膚や 花石榴 ~ (一亭)

トップへ Nobuhiko Yamada