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キブネギク



キンポウゲ科の多年草で、正式名は シュウメイギク(秋明菊)。

京都の貴船付近に多く生息したから、別名 キブネギク。





15年ほど前、義母が自宅の庭の株を分けてくれたのを
地植えしておいたのが野生化して、
毎年このころになると、白菊のようなかわいらしい花を
いっぱい咲かせてくれます。

もうずいぶん前のことになりますが、
或る団体のカメラ同好会の催しで
京都・愛宕山の山肌にある水尾、別名 ゆずの里を訪ねたときのことを、
このキブネギクが咲くたびに 思い出します。

同好会のメンバーである 敬愛する先輩が出席できなくて、
彼の奥様が 代わりに来てくださいました。

透き通るような秋空に冴える 野菊のような白い花の群れを見つけて、
うれしくて シャッターを押しまくっていました。

なんという名前の花なんだろう、
そう 仲間と話していると、
これは キブネギクというのですよ、と
先輩の奥様が教えてくださいました。

そして 名前の由来や特徴を、ていねいに説明していただきました。

それ以来 キブネギクは、わたしの頭の中の花リストに
あの ゆずの里の情景とともに 明記されています。

彼女は、もうこの世には いらっしゃいません。





切り花にして、床に飾ってみました。
時間が経っても首折れせず、水揚げが良くて
蕾も切り花の状態で開花してくれます。

義母の遺影にも、一輪挿しで供えました。




~ キブネギク 切られてもなお 貴船菊 ~ (佐々連)

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