| 越前海岸のスイセン |
「雪中花」。スイセンの別名です。
素朴で可憐な姿を、言い得ています。
古く シルクロードをたどって伝わったという 水仙。
その高貴な香りは、近づくものに 落ち着いたときめきを 蘇らせずにはいません。
越前海岸に、スイセンを訪ねました。
厳冬の日本海の寒風を しなやかに吹き流させ、
切り立った岩肌のちょっとした土にも 国道沿いの路肩にも
肩を寄せ合うように咲いています。
「越前水仙の里公園」に立ち寄りました。
入口横の碑壁に、俵万智の歌が刻まれています。
～ 海鳴りに 耳を澄まして いるような 水仙の花 ひらくふるさと ～
一晩を お世話になった宿の主から、スイセンの花束をいただいて帰りました。
我が家の小さな床の間に 飾りました。
部屋は 芳香に包まれています。
俵万智の歌を、もう一つ。
～ 我の手を 首をかしげて のぞきこむ 机の上の 水仙の花 ～
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