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金環日食騒ぎ



なにごとも ぎりぎりにならないと ことを起こせないのが、我が家の家系のようです。

金環日食を見られるのがあした というときになって、観察用サングラスを買い求めに走り回ったって、遅いですよね。
コンビニ、ホームセンター、メガネ屋さん、本屋さん…足と電話で探し倒しましたが、どこも完売。
がっかり顔の孫たちに、もうちょっと早く気付いていれば ゴメンゴメン、と謝りっぱなしでした。

けさになって、溶接用おめんに気づきました。
溶接用グラスでも 太陽を長く見ていると目を傷めるらしいのですが、少しなら構わないと、7時20分頃からちょこちょこながら、太陽が欠けていくのを観察できました。
もう少し早く気づいていれば、溶接用おめんを孫たちのところに持って行ってやれたものを…

門でおめんを被って、東の空を眺めます。
あちらこちらでも、東の天空を観察グラスで覗いている人たちがいます。
手を翳しながら二条駅のほうへ向かうサラリーマン風の男性に、家内が「これで見られますか」と声をかけます。
「わっ、すごい!」と 溶接おめんの彼。
これで 会社のみんなと話ができます、と にこやかな顔を残して行きました。

こんなときって、見知らぬひとにでも 気軽に声をかけ合えるものなのですね。

こんどは 学生さん風の男性。
「見られました?」と こんどは私が声をかけました。
「木洩れ日に映っていますよ」と、素敵な現象を 逆に教えてもらいました。





どんなに長生きしたって もう見られないね と話しながらうちに入って 日常に戻っていたら、台所にいた家内が大声で呼びます。
なにごとかと降りて行くと、台所の床に、ブラインドの小さな穴列から射す太陽の光が 焦点を結んでいます。




すごい発見をしたようで、うれしくて。

孫たちに、写真だけでも見せてやろうと思っています。




トップへ Nobuhiko Yamada