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心のともしび

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「暗いと不平を言うよりも すすんであかりをつけましょう」


受験勉強でボロボロになりかけていた 50年近く前、早朝のラジオから流れたこの言葉を、 乱れがちな生活リズムを少しでも整える 一つの道具みたいにして、聞いていました。

「心のともしび」 運動のジェームス・ハヤット神父が、この言葉に続いて 短いお話をされる という、カトリック布教活動の一環です。
イントロの音楽も、普段着のような懐かしさを覚えます。

15日の新聞で、ハヤット神父の訃報を知りました。
わたしは、クリスチャンではありません。
でも、ハヤット神父のお話は、聞き流していたにもかかわらず、多感な時期の揺れる心に 一筋の光を与えてもらった、いま振り返って そう思います。
青春の大切な部分をなくしたような悲しさを、おぼえます。


わたしの存じ上げる 日本のカトリック信者は どの方々も、人間として ほんとうに尊敬できる人ばかりです。
そして、どの方も お強い。

よくはわかりませんが、すべての行動 すべてのなりわいを 或る厳然としたお方に照らして生きてられる、だから ブレがない。
わたしには、とても、真似にも、できません。

ただ、ハヤット神父のお話を 子守唄のように、懐かしむことはできます。
「暗いと不平を言うよりも すすんであかりをつけましょう」
それで十分です。

ハヤット神父に、心から合掌もうしあげます。