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真夏のオリオン

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中学生だったわたしを夢中にさせたハリウッド映画に、『眼下の敵』という戦争映画がありました。
マリリン・モンローと共演した 『帰らざる河』をみて その頃自分の好みで作っていた “私の映画スターベストテン男優編”で一位を得ていた ロバート・ミッチャムが、アメリカ駆逐艦の艦長役でした。
ところが この 『眼下の敵』以後、一位は 敵のドイツ潜水艦Uボート艦長役の クルト・ユルゲンスになりました。


前置きが長くなりました。
『真夏のオリオン』の予告編をみて、これは 『眼下の敵』のリメイク版やん と、高を括っていたのです。

金曜日の毎日テレビ夜11時、招福亭鶴瓶が 超長身の美人ファッションモデル 小泉深雪をアシスタントにして 司会しているトーク番組 “A-studio”で、玉木宏がゲストに出ていたときのことでした。
鶴瓶が、『真夏のオリオン』を激賞していたのです。

それまで ちょっと怖いフェースの玉木宏に あまり好感を持ってなかったのですが、この番組で ちょっと見直したこともあり、『真夏のオリオン』は ぜひとも見なくっちゃぁ、という訳で・・・。

たしかに 筋は、『眼下の敵』に似ています。
でも これは、ちゃんと “筋”の通った 良くできた作品です。
涙がポロポロこぼれるわけでもない。
迫力満点ということでもない。
でも、見終わって こんなにさわやかな気分になれる戦争映画は、いままで見たことがありません。
そして、れっきとした反戦映画です。
戦争を知らない世代が作った、新しい形の戦争抑止映画だと思います。

映画友だちに 見なきゃ損するよ と、はっきり言える映画です。

蛇足ですが、CHEMISTRYの堂珍嘉邦、役者としても いけますね。