操作盤面は設計者の顔 |
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そのラインの設計の善し悪しは、操作盤面のレイアウトで決まると言って過言では無い。
言い換えれば、操作盤面に 設計者の意図が凝縮されている。
そのラインで大切なのは何なのか。どういうオペレーティングが必要なのか。
操作盤面をレイアウトするとは、こういうことを総て熟知した者の、極めて責任の重い仕事である。
旨い設計者の手になる操作盤は、スキッとしている。
当然のことながら、あってもなくてもいいようなパイロットランプや押しボタンスイッチなどはなく、常時使用する必要最小限の機器類だけが、盤面に配置される。
たまにしか使われないものは、盤内に収納される。
配置には、設計者は神経を使う。
できれば、実物の機器の配置を髣髴とさせるような並び方でありたい。
規則正しい配列よりも、グイチな並べ方がいい場合もある。
オペレーターは右利きが多いから、右端に最も使用頻度の高いスイッチ類をもってくる。高さも、胸の辺りがいい。
スイッチと隣のスイッチとの間隔も、よく考えなければならない。
同一ピッチでない間隔の方がいい場合もある。誤って押し間違えないような配慮も必要だ。
配置は、時間的流れをも表現させたい。操作の順番に左から右へと流したい。
色にも工夫が必要だ。
赤、緑、黄、黒。これくらいに留めたい。赤の乱用は避けたい。
緑は安心を意味する。緑の多い回路になるような電気設計を心がければいい。
つまり赤とならないよう、インターロックやルーフプルーフを旨く組み込んでやる。
スイッチの大きさにも、変化をつけていい。
大事な操作は30φ、補助的操作は25φ、と 使い分けるのも一つの手だ。最近は、スイッチ類の種類も増えた。
便利なものも多いが、入手しにくいものは避けた方がいい。
操作盤面の設計は、ライン設計者の腕の見せどころである。
設備導入担当者は、この盤面のレイアウトを十分にチェックされたい。
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