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映画のお話

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もっと年をとっても、たぶん私は 退屈しないだろうと思います。密かな計画があるからです。
自分ひとりの時間がたっぷりできたら、淀川長治が薦めてくれる映画を かたっぱしからビデオで見てやろう、そう計画しています。まあ、頭の方がしっかりしていたらの話ですが・・・。

本屋で自分の気に入った書物が見つからないと、何も買って帰らないのがいやということもありますが、たいていは映画の本を買って帰ります。
だから、本棚は映画の本だらけです。でも、たいていはツンドクです。ピンとくる本が少ないのです。
唯一 淀川長治の本だけは、手垢で汚れるくらい読みました。

この 「町工場おやじの持論・自説」 欄に一番書きたいのは、ほんとうは 映画の話なのですが、自分自身 ひとの書いた映画評論にはガッカリすることが多いのに、映画好きというだけで それほど映画の知識のない私が カッコつけて映画評論したところで、その映画に対して失礼なだけです。
だから ハマッた映画があっても、なるべくクドクド書くことだけはよそうと思っています。

映画との出会いには、ちょっとした運命を感じます。
映画評論家と称する人たちのお薦めの映画には、かなり裏切られてきました。
それよりか 好感のもてる方から 「あの映画、良かったよ」 と教えていただいて観た映画は、たいてい大満足です。
とりわけ 淀川長治が薦める映画は、みんなぐっとくるものばかりです。


どれだけの映画を観たかわからないなかで、ほんとうに沁みこんで教えられたのは 愛でした。」 と、淀川長治は言っています。そして、
わたしはアメリカ映画で愛というものを知りました。それから働けということも知りました。もっと苦労しなさいということも知りました。苦労来い、苦労来い、そういうこともアメリカ映画から教えられました。だから、アメリカ映画はわたしをほんとうに勇気づけ健康にしてくれました。」と、続けています。

映画しか娯楽のなかった時代に少年期を過ごしたことに、私は感謝しています。
淀川長治の言うように、映画を通していっぱいの愛と いぱいの勇気をもらえたからです。
ほとんどがアメリカ映画から、そして少ないですが イタリア映画から。

ここまで書いてくると、自分の好きな映画を言いたくて ムズムズします。
クドクドとは書きませんから お許しください。

どうしても3本に絞れ と言われるなら、次の三つの映画を挙げます。
第三の男』 『ローマの休日』 『』。そしてもう一本加えさせてください。チャップリンの 『ライムライト』。
白黒映画ばかりで、ありきたりで、ちょっと恥ずかしいですが、何べん観ても ほんとうにいい映画です。

舌が滑らかになったところで、比較的最近の映画を 3本絞って・・・。
ライフ・イズ・ビューティフル』 『ショコラ』 『海を飛ぶ夢』・・・この辺で終りにします。