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あぽやん

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テレビドラマを中毒的にみている同年輩の友人が、極端にすくないんです。
だから、話題にテレビドラマなんかひっぱりだすと、会話が白けてしまいそうで…
ついつい、このブログでそのはけ口を となり、申し訳ないと思っていますが、お付き合いください。


常視聴している1~3月期の連ドラで 放映が残っているのは、今夜の 『夜行観覧車』と日曜の 『dinner(ロッカビアンカ)』、火曜の 『ラストホープ』ぐらいかな…
月九の 『ビブリア古書堂の事件手帖』は、ファンとして少々腹立たしいのですが、剛力彩芽がミスキャストです。

ところで きのう最終回だった 『あぽやん』、この期の連ドラで わたしはトップの採点をつけます。
なんてたって、元気が出る。
それに、キャスティングがバツグンでした。

まず、主人公・遠藤慶太役の伊藤淳史と その上司・今泉利夫役の柳場敏郎の、温もりある丁々発止のやりとり。
本来カタいはずの職場を、こんな同僚と上司のいるところなら いてみたいなぁと思わせる雰囲気にしていましたね。

ちょっとコワい契約社員先輩・馬場英恵役の貫地谷しほり、この女優さんは なにやらせてもサマになります。
わたしは、『竜馬伝』での千葉佐那役を演じたときの貫地谷しほりが、いちばんかわいいと思いました。
ジャルパック契約社員・森尾晴子役の桐谷美玲は、ファッションモデルだけあってスタイル満点、それに愛嬌なフェースに好感が持てます。
もし自分がファッション系かコスメ系の大手会社広報責任者だったら、イメージキャラクターに桐谷美玲を採用したいなぁ。


トーンがコロっと変わるのですが、歴史学者・アーノルド・J・トインビーは こう言っています。

 いかなる職業であれ、新たに知的職業に就く者はすべて、自分の専門的な知識や技能を、人間同胞の搾取に向けるのではなく、彼らへの奉仕に用いる旨を誓うべきである。
 そして自らが負った奉仕の義務を、自分や家族の生計という付随的な必要性よりも優先させるべきである。
 最大限の利益ではなく、最大限のサービスこそ、知的職業人が目的とし、身を尽くしていくべきものなのだ。

『あぽやん』をみていて、このトインビーの言葉が浮かんだのです。

『あぽやん』は、むかし流行った ‘ど根性もの’ではありません。
でも、一所懸命をチャカしていません。
それどころか、しんどいけれど 一所懸命の先にある ‘仕事の喜び’を賛歌しています。

一部の若者にみられる 斜めから仕事を眺める態度を、わたしは強く嫌います。
仕事をナメとんのか と、張り倒したくなります。
『あぽやん』は、わたしのこんなダサい憤りではなく、とてもスマートに、わたしの気持ちを代弁してくれました。


エアポートというところには、夢がありますね。
このあいだも、夕暮れ時の中部国際空港に寄り道してきました。
海が世界と繋がっているように、空ももっと広い宇宙と繋がっている、そう想像するだけでも エアポートは楽しいところです。

『あぽやん』の舞台は、成田国際空港でしたね。
新米経営者だったわたしの夢は、かって あの成田空港から飛び立ちました。
わたしの娘も ある時期、成田空港を本拠地みたいにして 世界を飛び回っていました。
そんな成田空港を 隅々まで映し出してくれただけでも、わたしにとって 『あぽやん』は値打ちもんでした。