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新聞投稿記事のやり取りから

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以前 「じじいのふきげんを直せば世界平和は訪れる」と題したブログを、このサイトに投稿したことがあります。
13年も前のことです。
今や、「ふきげん」どころじゃぁありません。
じじいの 「言葉の暴力」 「態度の暴力」としか 言いようがない状態です。

朝日新聞の投稿欄から、転記します。
少し長くなりますが、勘弁ください。


席譲ったのに 「ふざけるな」
中学生 三尾 遊彦 (東京都 14歳)
「人助けはするほうです」 「お年寄りが立っていたら、席を譲ります」というあなた。
僕も同じタイプです。
この間、いつものように席を譲ると、理解を超えた言葉が返ってきたのです。
聞いて下さい。
下校のためバスに乗っていました。
どの席も誰かが座っている状況でした。
そこへバッグを背負ったおじいさんが乗ってきました。
60代ぐらいでした。
「この席、よければ座ってください」と僕は話しかけました。
返答は 「ふざけるな」。
え?どういうこと?
「近頃の子は学校のマニュアルのとーりに動かされて悲しいな。座りたいはずなのにヘコヘコ席を渡してぇ。
 嫌々なことぐらい、これくらい年とったら分かるのっ!」
笑顔で話しかけたのに 「嫌々」とは・・・。
何も言えませんでした。
おじいさんが特別にプライドが高いのか。
他の人もそう思っているけど表に出さなかったのか。
後者だと僕は今まで不幸を振りまいていたことになります。
本音で困惑。
人は難しい。


この記事が載ってから一月ほどして、この投稿をどう思いますか という欄が設けられました。
111通の反響記事があったそうです。
そのうちの4通が、紹介されていました。
その一通を転記します。


ごめんなさいね 恥ずかしい
パート 小林トモ子 (神奈川県 71歳)
三尾君、ごめんなさいね。
同じ老人として、本当に恥ずかしい。
私も混んだバスで、似た場面に出会いました。
80歳前後の女性が、席を譲った若い女性に 「結構です。絶対に座りません。」と断り、気まずい空気が流れました。
まずはお礼を言い、座らない理由を言えばいいのにと思いました。
高齢者に比べ、若い人のさわやかなマナーによく接します。
先生に引率された遠足帰りの小学生と、電車で出会いました。
女の子がすっくと立ち 「どうぞ」と言ってくれました。
これなら日本も大丈夫だと思いました。
三尾君、あなたも素晴らしい少年ね。
あのね、老人の10人のうち9人は、あなたの優しさに心を温められたと思いますよ。
たまたま、例外の1人に出会ってしまったのです。
めげないでね。
投稿、ありがとう。


小林トモ子さん、よくぞ投稿してくださいました。
ただ、三尾君を困惑させたおじいさんは、例外ではないのが現実です。

朝 門を掃いていますと、西京高校生でしょうか、「おはようございます」とにっこり笑って、箒の邪魔にならないように 避けて通って行きます。
こういう朝は、気持ちのいいものです。
ところが 「どけどけ!」と叫びながら、せっかく集めた落ち葉を蹴散らかすように通ってゆく老人がいます。
たいてい、60歳代後半のじいさんです。
同じくらいの年のジジイとして、意見をしてやろうと、何度思ったかしれません。
でも、ダメです。
意見をしてやらにゃぁと思った自分自身も、もうすでに こずらにくいジジイになっていることに気づきました。

気をつけたいものです。
三尾君を悩ませたおじいさんを反面教師として・・・。