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さよなら エストレヤ

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11時02分、六角堂の鐘が鳴っている。
8月9日、長崎 原爆の日。
思わず、合掌。

8月6日の8時15分にも、六角堂の鐘を聞いた。
あさ6時、昼12時、夕5時、だけじゃ なかった。
街は、鐘の音を聞き流して、いつも通りの喧騒に包まれている。

きょう、エストレヤを処分した。

この冬から バイクに乗っていない、ガソリンタンクを ほとんどカラにしたまま。
タンクの内面が 冬の外気温度差で結露して、サビてしまった。
なので、売却査定価格は マイナス10万円。
ガソリンを満タンにしとかはったら こんなことにはならんかったのに、とは 査定員の談。

いいんです。
十分、楽しませてもらいました。
ほんとうは、もうちょっと乗りたかったけど、この辺が潮時カナと思い、決断しました。

エストレヤは、いろんなことを教えてくれた。

大きな効用は、四輪の運転が慎重になったこと。
ブレーキは早めに、車線変更は後続車をしっかり確認してから、交差点での左右確認、体調の悪いときは乗らない・・・

婿とのささやかな賭け事(婿はゴルフでアベレージスコア100を切る、わたしはバイクで2万キロを無事故で走る、どちらが早く達成するか)は、明らかに婿の勝ち。
だから、ちょっとはりこんで 婿へ早めの誕生日プレゼントで、決着済み。

「バイクで北海道のまっすぐな道を突っ走る」 夢は叶わなかったけれど、映画 『最高の人生の見つけ方』 が語っていたテーマは ちゃんと叶えられている。
そのテーマ、人生の中で一番大事な 家族や友人や隣人との関係は、エストレヤを通じて、溢れんばかりに朗らかに降り注いでもらった。

軽トラに積まれて去っていくエストレヤに、心からアリガトウ さようなら、と。