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製麺ロール:波ロール



波ロールは 香川県 さぬき麺機株式会社が 昭和53年に特許を取得
(特許番号:第957591号)していますが 平成5年に特許存続期間が
満了になっていますから 現在は どのメーカーも製作して良いことに
なっています


波ロールの特徴は 平ロールの一方向圧延に比べて “ひねり”を
麺帯に与えながら圧延することにあります


波ロールの波の高い部分は ロール直径が大きく また 波の低い部分は
ロール直径が小さくなっていますから 波の高い部分は より先に進む
ように圧延され 波の低い部分は 遅れるように圧延されます


こうして 麺帯の同じ幅方向位置で 圧延方向に進み方のズレが生じ
“ひねり” の効果を生むのです



右の画像は 波ロールを採用した 茹でうどんラインでの圧延麺帯の
状態を 圧延順に示しています



圧延機でのロール配列は

№1ロール(9寸):大波
№2ロール(7寸):中波
№3ロール(5寸):小波
№4ロール(5寸)・№5ロール(4寸仕上):平ロール

となっています



波ロールをラインに組み込む場合は 麺帯圧延の最終段階には
少なくとも 2組の仕上平ロールが必要です


波ロールで圧延された麺帯は 幅がロール幅より広くなっていますから
次のロール幅が同じでは 麺帯の耳部で折れ曲がって食い込んでいく
場合が生じます


これを防ぐ為に 多段圧延でのロール幅を 麺帯の進行方向に向かって
徐々に広がるように配置します


こうすることによって 麺帯の圧延方向と直角方向にも 麺帯が伸ばされ
より理想的な圧延効果が得られます
(当社特許:登録第3099871号)



波ロールは 多加水のうどんラインに その効果を発揮します
少加水ライン 特に 和そばラインでは 麺肌を荒らしてしまいます
シートロール・合せロール
10×10×10複合機
(シートロール・合せロール)
ロール:大波
圧延機(9寸ロール入側)
ロール:大波
ロール:中波
圧延機(7寸ロール入側)
ロール:中波
ロール:小波
圧延機(5寸ロール入側)
ロール:小波
出側
圧延機(5寸ロール出側)



波ロールの採用には 麺種の適不適を判断して その選択を間違わないようにすることが肝心です