 |
製麺ロール:ステンレス ブラックロール |
ブラックロールは 耐久性に優れているとは言え 素材は鋳鉄ですから Fa元素と反応して 不都合な科学反応物質を生じる麺帯 例えば茶そばの製麺ラインには不向きです
茶そばに含まれるタンニン酸が Fa元素と反応して どす黒い麺帯になってしまうからです
また ブラックロールの耐食性は ステンレス鋼のようには優れていません
したがって 焼そば用連続スチーマーの入口に搭載されているような麺線機の仕上ロールに使用した場合
条件によっては 錆が発生する恐れがあります
一方 ステンレスロールは 耐化学反応や錆には強いのですが ロール表面は粘っこくて強度が不足します
そのため 金属製ロールカスリとの「なじみ」が悪く またロールツバの材質を同質のステンレス鋼製にすると 回転数の大きいロールでは ロール端面とロールツバとの間で
焼付き現象が生じるというトラブルが起きやすくなります
さらに ステンレス鋼は 硬度を上げる目的で「窒化処理」を施すと 耐食性が劣化するというマイナスの特徴を
もっています
ステンレスブラックロールは ステンレスロールを窒化処理して 表面硬度を上げ これを特殊ブラックロール
処理して 耐食性の劣化を防ぐと同時に 表面をツルツルの滑らかさに仕上たもので ステンレスロールの
長所は保持して その欠点をカバーしたものと言えます
 |
 |
ステンレスブラックロールの表面は ヴィッカサース硬さ1500以上の
きわめて高い硬度を保っています(硬さ換算:右図参照)
さらに ステンレスブラックロールの表面は 表面粗さ 0.8S以下の
非常に滑らかな状態となっています(表面粗さ:下図参照)
これら「表面硬さが高い」 および「表面粗さが滑らか」 という状態は
良い製麺ロールの備えるべき 基本的用件です
|
 |
|
|