油の湿布 |
使い込んだロールは 表面に安定した皮膜ができているので 特別な手入れをする必要はありません
とりわけ うどんラインなどの塩分を含んだ製麺に使われる鋳鉄ロールは 使い込んでくると 表面が非常に
安定した 四三酸化鉄皮膜で覆われるので 数日放置しても 錆が浮く心配はありません
しかし つぎの条件のような場合は 毎日作業終了後 ハガレールなどの油で ロール表面を薄く覆ってやる
必要があります
① 導入直後の製麺機械のロール(特に梅雨どき。安全をみて1年間)
② 蒸気の多い場所など 室環境の悪いところ
③ 海の近くの工場
油の塗布の仕方は どんなやり方でも良いのですが ロールを廻しながらやる場合は 安全に十分な注意が必要です
よく実施されているのは 軍手にハガレール(ペースト)を染み込ませて ロール表面を撫でるように塗布する方法です
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食品機械用油 “ハガレール” 安全無害(食べても安心) |
〔ハガレール〕 標準品
ペースト状:16㎏缶/9㎏缶
スプレー缶(500ml入):24缶入/6缶入/1缶
〔成分〕
植物油脂 40.00%
動物油脂 40.00%
澱粉 15.00%
乳化剤 5.00%
(グルセリン脂肪酸エステル,レシチン)
酸化防止剤 0.02%
(ビタミンE)
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ロール表面のこそげ |
ロールカスリの当りが悪いと ロール表面に麺屑が付着します
これをこそげるのに 金属片を用いますが この金属片は 必ずロール材質より かなり軟らかいものを使用して
ください(真鍮板がもっとも適当)
ロールツバの隅は 特に麺屑が付着しやすく 個々を掃除するのにステンレススチール製のヘラを使っている
現場を しばしば見かけます
しかし これは禁物です
ツバ隅部がえぐれて カスリを新品に替えても 麺屑が隅部に残ります
ロール表面に 麺屑の薄皮が付着した場合は 真鍮板で根気よく剥がし そのあと必ずカスリの当り調整を
行って下さい
ロールカスリの当りが悪いと 麺屑の薄膜をいくら剥がしても 使っているうちに すぐに薄膜が張ってきます
真鍮ブラシも 使いようによっては便利です
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