| この国に生まれてよかった |
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27年前46歳で急逝したシンガーソングライター、村下孝蔵が歌う 『この国に生まれてよかった』、大好きな歌のひとつだ。
彼は、熊本の水俣で生まれ育ち、フォークの聖地だった広島でその才能を開花させた。
歌詞に英単語を使わず、万葉集や古今和歌集のような四季に彩られた美しい日本語を目指した。
この曲との出会いを語ると長くなるのだが、どうしても話したい。
もうだいぶ前になる。
当社のホームページに掲載していたブログ 「町工場おやじの持論・自説」 の或る女々しい内容のブログに反応してくれた学友がいた。
彼が手渡してくれた毎日新聞の切り抜き記事は、作家・勢古浩爾が要約して綴る 「人生の正解」 だった。
この記事に触れ、幽霊のようだった当時の私に、不思議と生きる力が湧いてきた。
それから勢古浩爾の著書を読み漁った。
「難解なことじゃあない。何気ない日々、なんの変哲もない日々を、いかに機嫌よく過ごすことができるか、だ」 と。
そして、中島みゆきが歌う 『命の別名』 の歌詞
何かの足しにもなれずに生きて
何にもなれずに消えてゆく
僕がいることを喜ぶ人が
どこかにいてほしい
を転載して、さらっとこう記されていた。
「わたしは弱い人が好きであり、ふつうの人生が好きだ」 と。
そして最後に、「わたしはいま、村下孝蔵が歌う 『この国に生まれてよかった』 を聴いている、何べんも何べんも。大好きな歌だ」 と記されていた。
・・・春夏秋冬繰り返す 季節を着替えたら 花に埋もれて 月を待ち 鳥を追いかけ・・・と続く 『この国に生まれてよかった』。
この曲を聴いていると、心が安寧に落ち、自信のない自分を素直に肯定しているのに気づく。
そして自分もこの国に生まれてよかったと、心から思えてくるのだ。
村下孝蔵、勢古浩爾そして彼らにつなげてくれた学友に感謝である。
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