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安曇野・碌山美術館

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もう一度訪ねてみたい場所が、次から次へと頭に浮かぶ。
思いつくままに空想で、以後追々に辿ってみようと思う。
JR大糸線の穂高駅近くに、碌山美術館がある。
明治時代の彫刻家・萩原守衛の30年の短い生涯をしのぶ空間である。
訪ねたのは、平成23年の初秋だった。
ここに、日本近代彫刻の最高傑作と言われる 「女」 という裸婦像がある。
守衛の絶作だ。
この像を前に私は、釘付けにあったように長い間突っ立ったままであった。
ロダンを通じて守衛の親友だった高村光太郎は、彼の彫刻に彫刻を超えるもの、言わば真の詩そのものを認めていた。
そして詩 「萩原守衛」 を書き、その早逝を悼んでいる。
碌山美術館は、小さな教会風の建物だったと記憶する。
作品 「女」 を完成する1年前に文展に出品して落選した絶望の裸婦像 「デスペア」 共々、この館での再会を夢想する。