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父が亡くなった年の暮れ、中島みゆきのニューアルバムを買った。 28年前のことだ。 そのアルバムの中で歌われている歌詞に、いつまでも気になるフレーズがあった。 「100年前も 100年後も 私がいないことでは同じ」 そのころ、このフレーズから安易に導かれる言葉をよく口にしていた。 「人間、死んだら、おしまいや」 その裏返しの言葉も多用していたように思う。 「この世は、生きてるもんのもんやさかい」
最近、とある事がきっかけで、そのアルバムを新たに買い求めて聴くようになった。 あの、気になっていたフレーズは、『永久欠番』に入っていた。 なんどもなんども聴いている。 28年前とは真逆の気持ちで聴いている。 この歌の最後は「人は、永久欠番」。 そう、人はみな、永久欠番なのだ。 ごちゃごちゃ御託を並べなくていい。 たたひと言、「私も、永久欠番」。
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