虹色カルテ |
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岡田恵和脚本のドラマには、悪人が出てこない。
これが いい。
完璧な人物も、登場しない。
これが もっといい。
6チャンネル 毎週よる9時から始まる 『虹色カルテ』 も、登場人物は みな、どこかに悩みを持ち どこかちょっとクセがあり、人の気持ちを汲みとるのが上手で
おっちょこちょいで、悲しくて でも明るく生きようと一生懸命の人たちだ。
第三話、日曜日 村の小学校の教室で、若年性認知症の雪乃(安達祐実)を庇いながら、女四人がおしゃべりに興ずる場面。
雪乃の古い友達である 氷月(西田尚美) と 嵐(水野美紀)、そして“きのうきょう”の友達である 訳アリ医師の 真空(高畑充希) たち。
氷月が語る。
「みんなあるよネ どうにもならないことって。 がんばっても どうしようもないことって。 現実は つきあっていくしかないのよネ 家族とかサ。 でもさ
なんか… まちがった考え方かも知れないけどネ 世界に不幸の量が決まっているとして、私が そのひとつを引き受けることで 世界の誰かが救われている。 私が世界の誰かを ちょっと きれいにしているかもって…」
朝ドラ 『おひさま』 でも そうだったが、岡田恵和のドラマには ときどき ドキッとするセリフが現れる。
この 氷月のセリフも、そうだ。
わたしは いままで、氷月のような考え方をしたことがない。
しかし この考え方は、ひとつの 「救い」 であると思う。
自己満足かも知れないが、この考え方に たぶん、救われるときがあると思う。
『虹色カルテ』 の これからの展開が、とても楽しみである。
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